自然そのままに無理をしない。
木や草花の「循環」に素直に庭をつくる。
私の「彌生」という名前は、「太陽の下で花がたくさん咲いている」という意味があるそうです。この仕事との出会いは運命のような気がしていて、私の集大成になりそうです。人生をかけてやらなければならないと思っています。
庭は「つくるもの」です。自然のものと人の手がどうやって折り合いをつけるかが庭づくりのおもしろさです。意識したのは、自然そのままに無理をしないでつくること。植物は常に生きる努力をしています。開花期が終わっても捨てるのではなく、植物の声に耳を傾け、その命を活かしてあげることです。木や花が自然に庭の中で「循環」していくことを助けながら、100年残る森にしていきます。
19歳の頃から花について学び始め、50歳のときにガーデナーに。前職は塾の経営者。人間と同じように植物にも愛情を注ぐことを信条としている。前英國王立園芸協会日本支部で学ぶなど、植物とともに半世紀を過ごす。